創業から5年を経て

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振り返りと目標、創業5年目のいま
TruffleBAKERY
母体が専門食材を販売する会社であった事、自分がこよなくパンが好きだったことから何気なく思っていたこと。パンの材料はなぜ進化しないのか、何故もっと捻らないのか、仕事柄ベーカリーに出入りする事もありパン職人さんは何故これだけ大変な仕事をしているのにライトが当たらないのか、激務な仕事をしているのにパンの価格が高とか、美味しくないとか世の中の声が聞こえてくるのか、誰に聞いてもパン職人さんの仕事って大変だってこと位は知っているはずなのに職人さんは皆純粋なんですよ。高いと言われるからお客様に寄り添い過ぎてしまい安くしてしまう。安くするから売上を作るためには数を作らなければいけなくなってしまう。ふと気がついた時には仕事が終わらなくなっている。真剣に材料の事や製法のこと、忙しく過ぎて新しい事に取り組む暇がなくなってしまっている。

価格を見ると未だ100円代/1個で販売されているお店もまだまだ沢山存在している100円代で販売せねばお客様が困る!なんて最初に考えてしまうからこそ、気がついた頃には材料の品質を落としていたりする。結局安く提供しているんではなく、材料を落として調整しただけなので当然質は下がっているわけです。これでは続かない。。。これは作り手も損をしているしお客様も損をしていると思っていました。ここまで来ると、小さな頃から当たり前のようにこれらのパンを食べつづければこれが味覚がスタンダード=習慣になってしまう。パン屋さんって、すごく増えているように感じているかもしれませんが、実際はTruffleBAKERY創業からの5年間でも全国の町のパン屋さんはこの環境・時代の中で少しづつ姿を消しています。ですので、町のパン屋さんの全体量は減少傾向にあるのです。普段何気なく過ぎていく環境の中では、業界的な課題があったとしても待ってても変化はおきない。とは言え、会社を飛び出せば一消費者である私達。

仕事柄よく訪問する海外のベーカリーのドキドキ感、ときめくようなベーカリーがあってもいいんじゃないか。日本でももっとパンを面白く買いたかったし、もっともっと健全にしたいし、ベーカーさん達を凄く評価したかったし、仕事に見合った対価をもらわんとやりきれない気持ちにもなるだろうし、そもそも美味しいパン食べたいし、もう溢れる気持ちはいっぱいだったんです。冒頭で色々と書いていますが、これら僕達の取り組みや考えている事が面白い良いんじゃないか!って、多くの方々に支持して頂いたり喜んで頂ける可能性があったり、もしも無いとしても、ほんんど少しでも社会貢献できる余地があるならば自分達でベーカリーをはじめようと考え、5年前にスタートしたのがTruffleBAKERYです。この考え方は、企業理念にもなっているONE STEP BEYONDの精神です。

創業時に行った

大義名分の設定

それは小さな子供がいずれ大人になった時に選んでくれるようなお店を作る事でした。食の美味しい美味しくないは記憶を辿り、歴史に裏付けられると考えているからです。つまり最初から長期戦である事を覚悟しておりました。何故ならば地道な活動でしか日本のベーカリー業界は変えられないと思っていました。弊社が取り組んで行くことは、企業理念<mission>、美味しい素材を徹底的に追求し世代を超え愛され続けるパンを提供すること明記しています。高速に学習する小さな子供のうちから、正しい食材に触れることで、大人になった頃には、物の良し悪しが分かる子に育つと思っていたい。更には育って欲しという最初に決めていた大義名分です。

その為に行ってきたことが、美味しい材料を使う、小麦を変え考える、乳製品をトコロン考える、食肉加工品も添加物を使用しない物を自分達で考え造る、そして沢山は使えませんが、代々取扱ってきた高級食材をほんの少しだけ取り入れ個性を創る。材料を落とさない、材料の品質を上げる、ここからはじめました。

つまり、一つづつ商品を開発する上で<開発目標/戦略のコンセプトに沿う> 何故この材料を使っているのか、使う意図目的が明確にならない限り商品開発は行って来ませんでした。完成した商品の説明もどちらかというと<ふわふわとか、モチモチとか、濃厚とか、サクサクとか>とか抽象度の高い表現は禁止し、ほとんどの商品説明は何故この商品作りに至ったのか意図目的からはじめ、使用する材料から見つけ出した美味しさ個性を磨き上げ、製品の美味しさで価値を生み出せ、お客様との繋がりが明確になったもののみ紹介をして参りました。

開店から数ヶ月
料理系の出版を専門的に手掛けている「料理通信」さんから取材のオッファーをいただき、取り上げて頂いた商品がバゲット。この製品においてもバゲットが美味しくしないとベーカリーじゃないと最初から思っていたほど商品創りには力を入れてきたので本当に嬉しかった記憶です。開店前に何度も何度も試作を繰り返し、分量を変え、小麦を変え、選定を繰り返し完成された商品だったので、当時は途轍もなく嬉しく思わずやったー!と、万歳をした事を鮮明に覚えています。

開店からさらに数ヶ月が経ったころ、NHKさんからパン旅の取材のお問い合わせを頂き、パン好きで知られる木南奈々さんに訪問いただき、TruffleBAKERYの商品を15分にわたって紹介頂きました。それからラブサイケデリコさんにパンをご愛用して頂いていた事が切欠で、木村拓哉さんに店舗を訪問いただき、すでに販売していた白トリュフの塩パンを召し上がっていただき、その後ドラマの撮影の差し入れに使って頂いたり、ドラマの紹介でテレビに出演頂いた際にもご紹介頂いたり、本当にお世話になりっぱなしのTruffleBAKERYでした。

そしてTruffleBAKERYのユニファームを手掛けてくれていた丸本達彦氏が、2022年まで嵐さんのスタイリストを行っていたこともあって、広尾のお店にはメンバーの方々がお忍びで利用したいていたこともあり、二宮さんにも多数のメディアに取り扱って頂くなど、この5年間は本当に沢山の方々に助けて頂いてきた期間でした。開発目標に合わないと新商品をほとんど作らないベーカリーですが、出さないわけではなく、1つ1つの商品に意味を持たせて開発しています。それはいわば、商品開発というよりも僕達の中では挑戦的なイメージです。ですので、同じ商品でも目指すべくゴールに向かって実は何度も変更を加えています。食べる理由や大義名分がある商品を作ること、そこが最も大切にしているポイントです。

これから5年後

目指す目標設定

それは、衛生規格、品質規格において、万全の体制を作り上げます。美味しい面白いだけでは済まされない、地域からはじめたこのベーカリーを社会へ、衛生・品質基準もリテールベーカリーでは高くもち、日本一の基準を目指す事を宣言します。そして世界的に見ても美味しいと言われる「水」、世界と戦える小麦、日本が誇れる食材も多用し、社会から世界へ進むベーカリーを目指して参ります。
全国に美味しいパンを広める活動を行うため、東京にあるTOLOPAN東京さんと業務提携を実施致しました。2023年の2月には、大阪の名店S.KAGAWAのオーナーKAGAWAさんが私達と共にパンの開発目標を達成させるべく弊社にジョン頂きました。ここから国産小麦を使用したパンの開発が圧倒的に進んで参ります。もちろんJR駅ナカの出店は加速して参ります。2023年3月には北海道ボールパークFヴィレッジにて国産小麦を多用した基幹店が立ち上がります。そして2023年後半には美味しい水が出る産地、八ヶ岳で開発拠点を立ち上げます。年末迄には初の海外出店、海外1号店となる契約を交わします。
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